2020年5月15日金曜日

肥満、糖尿病が脳卒中に与える影響について

 肥満と糖尿病が脳卒中の機能に強く関連している興味深い報告を拝見しました。




 この研究は脳卒中を呈する約3万人への横断的調査によるもので、肥満と糖尿病が機能障害に与える影響について検証したものです。




 この調査の結果、肥満、糖尿病どちらでも機能障害におけるオッズ比は高かったようですが、両方とも呈する脳卒中の方はオッズ比がより高かったことが明らかになりました。




 つまり、両方の要因を呈する方は、機能障害低下の最大の要因になる可能性が大いにありそうです。作業療法を提供するうえで、生活習慣の介入に着目すべきである、と述べられていました。


 
 脳卒中を呈する患者さんの予後予測にも重要な因子になりそうですね。肥満、糖尿病の筋活動の特徴についても、どのような研究が行われているか探る価値がありそうです。




引用文献:
Bailey R, Serra M, McGrath R. Obesity and diabetes are jointly associated with functional disability in stroke survivors. Disabil Health J. 2020, doi: 10.1016/j.dhjo.2020.100914.