2012年2月11日土曜日

認知心理学~表象とアフォーダンス~

表象とは、あるものを表現する表記、記号、シンボル、あるいはそれらの集合体とであるといわれています。外的な表象では、ある人物の肖像(夏目漱石)は表象にあたります。内的な表象は心の中に表現されたものであり、心理学者の多くは、内的な表象に関心をもっているようです。

例えばエンジンにカメラをつけ、信号は映すことができても、信号に合わせたエンジンの切り替えができない。このように、私たちが「みる」ということは、知覚を示し、知覚とは外界の情報を意味づけし、内的な表象を作ることであると述べています。
左図のパチンコ玉を飛ばしてきそうな男の写真です。この写真を見て、この男が行うだろう行為(パチンコを飛ばす)を写真に「見てしまう」ことになると述べていました。

このように表象を操作することによりあらゆる認知活動が行われると考えられてきました。しかし、表象を重視せず、その必要性を認めない興味深い研究者がいます。Gibsonは、情報がふんだんにある実際の知覚世界では、われわれを取り巻く光の情報から不変項を「直接」ピックアップすることで知覚に基づく行為が可能になると考えていました。
afford(与える、供給する)という視点から、平らな地面は立つことをアフォードさせる。右図のポストも、手紙を投函することをアフォードする。このことは、われわれがこれらのアフォーダンスを視覚世界から直接ピックアップし、行為につなげているとGibsonは考えたそうです。

たしかに認知症の方とのかかわりでは、椅子を「椅子」と答えられない方がいます。しかし、椅子を前にすると座るという行為に移ることがあり、疑問に思うことがたくさん出てきます。これは、今までの経験による蓄積によって内的な表象が本当はあって、単に表出できないだけなのか。それとも椅子という存在が座ることを直接ピックアップしてaffordしたのか・・・。

うーん、答えは全くみえませんが、とても深いです。

参考文献:

認知心理学

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