2012年2月5日日曜日

随意運動と姿勢反応

「上肢の到達運動課題を行う際の姿勢反応において、両脚や体幹、反対側の腕、同脚の脚の活動を引き起こす」
このような例として、姿勢変化が随意運動前の身体姿勢と動作課題に依存している(APA)の話はよく聞き、私も臨床では注意すべき点として捉えてきました。これに対して神経生理学では、下降路性、フィードフォワードの関連性について述べている文献が数多くみられるようになっています。

しかし、このような姿勢反応に必要な神経生理学の下降路を、
「柔軟性の少ない下降路」
と述べている文献がありました。つまり、認知要因や動作状況の前後関係によって姿勢反応が変化するものであり、目的志向的な姿勢調節を事前にプログラムする随意運動の内的表現を意味するものと考え、むしろフィードバック機構として、大脳基底核や小脳との関わりが重要であると述べているようです。

単に、リハビリ室で対象者が受け身的になっていたり、ハンドリングだけでの介入だけでは今解明されてきているシステムだけでは不十分である、と理解してよいのでしょうか。

「トイレに行きたい」「何か飲みたい」
普段、何も感じずに当たり前のように介入してしまう私・・・。
この時に起きる・立つ・手を伸ばすなどの行為そのものが、随意運動の引き出せる最高のチャンスであり、このような個人の意志や感情の状態に合わせたハンドリング介入を意識すべき点として私は理解するようにしました。

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