内容はもちろん、とても興味深く、すごい治療を見せられた感動・感激の二日間で、あっという間に終わってしまった感じでした。
肩の構造や機能のお話以外にも心理学の話を取り入れており、肩の痛みには心理の影響が強く出るということをおっしゃってました。
上の図は、心理学でまず最初に学ぶことの多い有名な図です。肩の痛みは不随意であり、脊髄レベルで構造を守る傾向にあるということでしたが、感情をコントロールする脳(偏桃体)によって、脊髄レベルの働きを変えてしまうことを説明されていました。
つまり、対象者と信頼関係を築くことが重要なセラピーであるということを教わったような気がします。医療の現場では、盲点の窓があり、患者さんには知らない方が良い情報もあることがあります。患者さん側の秘密の窓もすべてをセラピストに提示する必要もないときもあると思われます。また、見た目や雰囲気など、セラピスト自身は気を付けているつもりが、患者さんには見え方が違い、心を開いてくれないこともよくあることだと思います(セラピスト側の秘密の窓)。山口先生は開放の窓をいかに大きくしていくかを強調されていました。
よく聞く話ですが、在宅退院へ向けてポータブルトイレ設定で行っていた患者さんが、いざ在宅へ戻るとトイレまで歩いてしまう。後にその患者さんにお話しを聞くとその場でセラピストと話を合わせていたという話でした。心のどこかで、転倒の責任を負うセラピストの心理が、患者さんの気持ちをひろうことができず一方的に押し付けてしまう結果になってしまったのかもしれません。もちろん、セラピスト側も気をつけて対応していたのだと思います。
山口先生によると、痛みをとる目的できた患者さんが、何故かセラピストはいつのまにか可動域の拡大に目を向けてしまうことが多いと・・・。しっかりと患者さんと共有していきましょうと熱いお話をされていました。
患者さんとコミュニケーションをとり、同じ目標に向かっていく。当たり前の話ですが、本当に難しいことだといつも感じています。
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