大の苦手、つい逃避してしまう「統計学」ですが、多くのなかの一つに帰無仮説に疑問をもっていました。
なぜ
「仮説検証したい事柄に対して否定的な仮説をわざわざ検証するのか」
です。今回は大学のゼミの仲間から分かりやすい資料を頂くことができたので、参考にしてみたいと思います。
この文献では、肺がんの発生率と禁煙パンフレットの効果を検証したという例題が挙げられていました。肺がんには禁煙パンフレットの効果があるという分析です。
私たちが行う研究題材は、対象者全体で行うことはまず難しいことは明らかです。したがって、
「ある一部のサンプルを通して、全体を推測する」
ということになります。
サンプルの結果は、さまざまな要因が絡み合ってくると言われます。もしかしたら、パンフレットの意味が全く成していない可能性も考えられます。従って逆の仮説、
「禁煙パンフレットと肺がんの発生率の関係は無関係である」
という帰無仮説を否定できれば、ある一部のサンプルを通して全体を推測する可能性の広がりを示すことになります。
なるほど、なんとなくですが、なんとなく理解できた気がします。
実際に否定できるかどうかの判断は、p値の大きさで判断するようですが、ここの時点で頭がパニック状態となっているため、割愛しています。
心理学の方に聞いた話ですが、統計学から得た知識は、実際の現場では2割出せたら良い方であると聞きました。ここからは、ド素人の私の考えになりますが、あくまで仮説したい事柄の否定的なもの(帰無仮説)を仮説検証することになるため、さまざまな結果がでても現場には
「皆同じように実施し、同じように結果がでる」
ということにならないのだと思われました。リハビリの世界でも、統計学的に正しい結果がでてるのであれば、みんな同じことをやればいいのに。と若いときは何度も思ったことこがあります。
一方、ナイチンゲールは、個別性を見極めることが重要であることを述べていました。統計学を否定しているわけではありませんが、私も個別性は重要視しています。しかし、個別性を見極めるには、統計学的な見解を知ることで、より深まるものであることも確かだと思っています。
私は研究者ではないため、専門的な統計技術を得るつもりはありませんが、多くの優秀な研究者たちの蓄積と知見は、私たち現場の人間が一番吸収しなければならないと思います。そのためには、最低限の知識が必要になると思っています。
※私の解釈は非常にあやしいです。以下の文献で実際に読んで頂けれたらと思います。
参考文献:松山 裕 統計学再入門 統計的仮設検定と効果の推定 心身医学書 Vol.53 No.7.2013